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祇園祭の裏側!船鉾町の神事「神面改め」の意味と歴史を徹底解説【非公開神事】

毎年7月に京都の街を彩る祇園祭です。
豪華絢爛な山鉾巡行や宵山などが注目されがちですが、実はその舞台裏では、千年の伝統を受け継ぐ“非公開の神事”が静かに執り行われているのをご存知でしょうか?

そのひとつが、7月3日に船鉾町で行われる「神面改め(しんめんあらため)」。
ご神体・神功皇后の顔にあたる「神面」を慎重に確認するこの神事は、山鉾巡行の準備として欠かせない、まさに祇園祭の“はじまりを告げる”神聖な儀式です。

この記事では、「神面改め」とは何か、その歴史や意味、使用される二つの神面(本面と写し面)について、わかりやすくご紹介します。
華やかな祇園祭の裏側に隠された、静謐で重みのある伝統の世界へ、少しだけ足を踏み入れてみませんか?

船鉾町の神事「神面改め」

1. 神面改めとは?|祇園祭の舞台裏で行われる重要神事

祇園祭といえば、華やかな山鉾巡行や屋台が並ぶ宵山の風景を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかしその舞台裏では、各町が長年にわたり守り続けてきた数々の神事が、静かに、厳かに行われています。

そのひとつが、7月3日に船鉾町で執り行われる「神面改め(しんめんあらため)」という非公開の神事です。
この儀式は、船鉾のご神体である神功皇后像に取り付ける「神面(しんめん)」の状態を確認する、いわば祇園祭の準備を始める合図となる神聖な儀式。

町内の限られた関係者のみが参加し、一般には公開されていませんが、祇園祭を陰で支える重要な行事のひとつです。

2. 神功皇后と船鉾の関係|ご神体と神面の意味

船鉾のご神体は、古代日本の伝説的な女性皇族である神功皇后(じんぐうこうごう)です。
神功皇后は、身ごもったまま朝鮮半島へと出征し勝利を収めたとされる伝説の人物で、現在では安産祈願や航海の安全のご利益があると信仰されています。

船鉾は、まさにこの神功皇后が乗ったとされる船を模した山鉾で、その船に祀られる神功皇后像には、特別な「神面」が取り付けられます。
この「神面」は、単なる装飾ではなく、神の顔としての神聖な役割を担う極めて重要な神具であり、祇園祭における信仰の核ともいえる存在です。

3. 2つの神面|本面と写し面の違いと歴史

船鉾には、2つの神面が伝えられています。

ひとつは、室町時代の文安年間(1444〜1449年)に作られた「本面」。
もうひとつは、江戸時代後期に作られた「写し面」です。

神面改めでは、これらの面を木箱から取り出し、破損や変質がないか丁寧に確認します。
実際の巡行では、保存状態を考慮して写し面が神功皇后像に装着されます。

長い歴史を経てもなお、丁寧に受け継がれているこの二つの面は、船鉾町の人々がいかに信仰と伝統を大切にしてきたかを物語っています。

4. 神面改めの儀式内容|どんなことが行われる?

神面改めの儀式は、毎年7月3日の朝、船鉾町の会所2階にて執り行われます。
非公開のため詳細な映像や見学はできませんが、以下のような流れで進められます。

1.まず、町内の保存会役員たちが、神面が納められた木箱を開封。

2.儀式の際、面に息がかからないよう、関係者は口に懐紙(かいし)をくわえて作業するという、非常に厳格な作法が守られます。

3.両面を取り出し、傷や汚れがないかを目視で丁寧に確認。異常がなければ、再び神聖な箱に戻し、巡行に備えます。

この神事に参加できるのは限られた関係者のみです。
それだけに、祭りの根幹を支える責任と誇りが込められた儀式といえるではないでしょうか。

5. 神面改めの意味と価値|伝統を守る静かな営み

祇園祭といえば、華やかな側面ばかりが注目されがちですが、神面改めのような「見えない神事」こそが祭の精神を支え続けているのです。

千年を超える伝統を継ぐ祇園祭において、神具の確認を怠らない姿勢は、単なる形式ではなく、神への敬意と町の誇りそのもの。
火災の際にも町民が神面を守って逃げたという逸話が残されているほど、この神面は町の宝として代々大切に扱われています。

目には見えなくても、このような儀式があることを知ることで、祇園祭の奥深さがより一層感じられるはずです。

6. まとめ|祇園祭の奥深さを感じる神面改め

「神面改め」は一般には見ることのできない儀式ですが、そこには京都の町衆たちが神を迎える覚悟と、文化を守る使命感が込められています。

華やかな巡行やにぎやかな露店の裏で、ひっそりと行われるこの神事は、祇園祭がただの観光イベントではないことを静かに教えてくれます。

今年の祇園祭を訪れる際は、ぜひこの「神面改め」の存在を思い出してみてください。
その背景を知れば、目に映る祭の景色も、きっと違って見えてくるはずです。