鉄輪の井戸は、京都市下京区にあります。
命婦稲荷社内にある縁切井戸です。
鉄輪の井戸と書いて、読み方は「かなわのいど」。
「てつわのいど」とは読みません。
この井戸は、少し分かり難い場所にあります。
後ほど地図と写真で行き方を紹介するので、安心して下さい。
ここの井戸の水を汲み、縁切りしたい人に飲ませれば、たちまち縁が切れる効果があるという噂。
信じるか信じないかは、あなた次第というやつですね。
ところで、なぜ縁が切れる鉄輪井として、有名になったのでしょうか。
この井戸には、次のような話が伝わっています。
下京に住む女が、自分を捨てて他の妻を一緒になった元旦那の事を恨み、貴船神社で丑刻詣の呪いをかけました。
その成果があり、元旦那は毎晩悪夢を見て苦しむ事に。
このままでは命が危ないと思った元旦那は、安部清明に調伏の祈祷を受けました。
その結果、呪いのより鬼女になった下京に住む女は、清明の調伏により鉄輪の井戸辺りで息絶えたという事です。
この話には、色々なバージョンが存在しています。
しかし、女が男を恨んで呪いをかけ、最後には敗れるという大筋は変わりません。
こんな話が伝わっているから、縁切りにご利益があると、近くの人のみならず、遠方からも水を汲みに来る人がいるんでしょうね。
ちなみに鉄輪とは、鉄の輪に三本の足をつけた物です。
囲炉裏の火の上に立てて、鍋など置いて利用します。
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鉄輪井戸で縁切りのご利益
命婦稲荷社と鉄輪の井戸
命婦稲荷社と鉄輪の井戸は、家と家に囲まれた狭い所にあります。
入り口は、このような感じです。
気付かずに素通りしそうな程、こじんまりとしています。
入るのに躊躇しますが、そこは勇気を振り絞って扉を引いて下さい。
この狭い通路の奥に、命婦稲荷社と鉄輪井戸があります。
住宅のすぐ横なので、静かに参拝しましょう。
鉄輪社と鉄輪の井戸です。
命婦稲荷社を再建する時に、鉄輪井も霊泉として残す事に決めました。
その地ならしの時に、土から鉄輪塚を発見。
この鉄輪塚を御神体とした鉄輪社の小詞が、命婦稲荷社内に作られました。
井戸の方ですが、残念ながら枯れており、現在は水を汲むことが出来ません。
何だ、縁切りの効果がある水が手に入らなのかとがっかりされた方。
安心して下さい。
普通に水道水が、縁切り水に早変わりする方法をお教えします。
予めペットボトルなどに水を入れて持参。
その水を、鉄輪の井戸にお供えして祈願。
これで、水に力が宿りました。
後は持ち帰り、縁を切りたい人に水を飲ませれば任務完了です。
鉄輪の井戸は、水を相手に飲ませるという事から、人間関係に特化した縁切りだと言えるのではないでしょうか。
縁を切りたい人がいない場合も、1度は訪れてみる価値はありますよ。
定番の観光スポットを訪れつつ、ちょっとディープな場所にも訪れると、京都旅行がより楽しくなると思います。
鉄輪の井戸へのアクセス
京都駅から徒歩15分。
地下鉄に乗った場合、五条駅で下車して徒歩約5分です。
京都市下京区堺町通松原下ル鍛冶屋町254
地図を見ても、若干分かり難い場所にあります。
そこで、京都駅から徒歩で鉄輪井までの行き方を、写真付きで紹介。
まずは、京都駅中央改札口を出て下さい。
正面に京都タワーが見えると思います。
京都タワーを目指して真っすぐ歩きましょう。
少し歩くと、交差点が出てきます。
横断歩道を渡って青い丸(京都タワービル)の横、赤い矢印の通りを真っすぐ歩いていきます。
途中で東本願寺が左手に見えてくるはずです。
気にせず、さらに真っすぐ歩きます。
歩いて行くと、五条通りの交差点が出てきます。
ここを東(右)に曲がって下さい。
鉄輪井は、赤矢印の奥の通り沿いにあります。
ここで渡っておくと、あとが楽です。
東に歩いて行くと、途中で歩道橋が出てきます。
歩道橋を少し超えた赤矢印の通りに入って下さい。
白い車が出ている通りです。
この通りをテクテクと歩いていきます。
この商店を見印にして下さい。
通りを一つ越えたちょっと先ぐらいにあります。
赤丸で囲ってあるのが、命婦稲荷社と鉄輪の井戸の入口です。
縁切りのご利益が得たい人は、水を持参するのを忘れないようにしましょう。